【DXの進め方】スキルセンター(R&D環境)の構築・運用(第3ステップ)

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How to Build
a Skills Center

【はじめに】コアコンピタンス醸成の場を構築・運用!

中小企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を手堅く推進するためには、業務をスマート化する主体的な「デジタルスキル(特にシステム化スキル)」が必要・不可欠です。システム構築を外部に任せるにせよ、システム化の経営判断を適切に行うためには、自律的な「システム化スキル」は欠かせません。

自律的な「システム化スキル」をものにするには、地道な努力の積み重ねを置いて選択肢はありません。中小企業のDX推進には、「システム化スキル」を養成する「実践の場」が必要です。

経営者が主体となって

 第1ステップ: WordPressによるWebサイトの構築
 第2ステップ: VPSを用いた自前サーバ環境の構築
 第3ステップ: スキルセンター(R&D環境)の構築・運用

現実的な具体策を段階的に着実に進めていきましょう。

スキルセンター(システム化スキルを磨く実践の場)を構築・運用

システム化スキルの向上には、研究開発(R&D)環境と情報共有の仕掛けは不可欠です。

VPS環境を利用した「スキルセンター(デジタル技術のR&D機能:システム化スキルを磨く実践の場)を構築・運用」することが、第3ステップです。

DXを推進するためには、最新デジタル技術(AIを含む)に関する、新しい知識・知見を集約・蓄積・共有し、組織体の強みとするコアコンピタンス醸成の場を構築・運用することが鍵となります。

オープンソースを主体に、有効なソリューションを選定・評価・導入を図る実験の場「スキルセンター」を構築・運用することです。

目次

コンテナ技術

VPS(仮想サーバ)環境内でシステムを運用するには、「プラットフォーム(システムの動作環境)の構築」が必要・不可欠です。

プラットフォームの構築で注目を集めているのが、「仮想化技術」のひとつである「コンテナ技術」です。ホストOS上に仮想的に複数の分離・独立した領域(コンテナ)を設け、そのなかでシステムを運用する仕組みです。

コンテナには、システムの実行に必要な設定ファイルやプログラム、プログラムの動作に必要なミドルウェアなどが格納され、独立して実行・管理されます。他のシステムとの競合を意識せずにシステムを構築・実行できます。ひとつの仮想サーバ上で異なる複数のシステムを動作可能です。

コンテナ管理ソフトウェア

コンテナを立ち上げ、内部でシステムを稼働させる適切な環境設定を行うのは、専門知識のあるエンジニアにとっても複雑で手間のかかる作業です。初心者には、ネットワーク設定などのコンテナ技術を直に扱うのはほぼ至難の業です。

コンテナの再利用を可能にする、コンテナの動作に必要な機能(環境設定など)を簡便に提供するのがコンテナ管理ソフトウェアです。代表的なものがDocker(ドッカー)です。

VPS利用時は、Dockerを導入し、コンテナによるアプリケーションの活用を楽しんでください。

Docker(ドッカー)の導入

スキルセンター「実践ループ」

いよいよ、ソリューションの実践です。次の手順で進めてください。

現状の評価
ソリューションの調査
利用ソリューションの選定
ソリューションの実装計画
ソリューションの実装とテスト
ソリューションの評価
ソリューションの展開

practical_loop

ソリューションの導入

グループウエア(社内ポータル)の導入

(1)Groupsessionを選定
(参照: Groupsessionの導入)

Dockerによるコンテナーアプリの導入

(2)WordPress(CMS)
(参照: Docker-composeとWordpress)

(3)Next cloud+Onlyoffice(情報共有)
(参照: Docker-onlyoffice-nextcloud)

(4)Growi(Wiki)
(参照: Growiの導入)

(5)Node-RED(開発ツール)
(参照: Node-REDの導入)

(6)BotPress(ChatBot)
(参照: BotPressの導入)

リバース・プロキシ・サーバ(Reverse Proxy Server)の導入

リバース・プロキシ・サーバによる、利用ポート番号の隠蔽

Nginx(エンジンエックス)の導入

(参照: Nginxの導入)

リバース・プロキシ・サーバの概要

   サブ・ドメインとポートの連携

リバース・プロキシ・サーバの設定

(参照: リバース・プロキシ・サーバの詳細)

(1)Nginxをリバースプロキシとして利用するには、/etc/nginx/conf.d に設定ファイルを配置する。

(2) ファイル名は {適当名称}.conf →例:webminの場合、webmin.conf等

(3) ファイルの内容は以下

server {
listen       80;
server_name  webmin.sample.com;
 location / {
proxy_pass http://127.0.0.1:10000;
}
}

【まとめ】スキルセンターを活用して、システム化スキルをコアコンピタンスに!

VPS環境を利用した「スキルセンター(システム化スキルのR&D機能)」を構築・運用することが、システム化スキルの向上の「第3ステップ」です。

オープンソースを主体に、有効なソリューションを選定・評価・導入を図る実験の場「スキルセンター」を構築・運用することです。

次の手順で、スキルセンター「実践ループ」を進めてください。

現状の評価
ソリューションの調査
利用ソリューションの選定
ソリューションの実装計画
ソリューションの実装とテスト
ソリューションの評価
ソリューションの展開

DXを推進するためには、新しい知識・知見を集約・蓄積・共有し、組織体の強みとする「コアコンピタンス醸成の場を構築・運用」することが鍵となります。

practical_loop

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